この度、東京都慰霊協会は、関東大震災を題材にした「閻魔裁判鯰髯抜(えんまさばきなまづのひげぬき)」の動画を制作し、公開したことに対し、令和5年12月14日に公益財団法人日本青少年文化センターが制定する巖谷小波(いわやさざなみ)文芸賞特別賞を受賞しました。
この賞は、わが国の青少年文化の開拓者として、多角的な活躍、先駆的な役割をした巖谷小波の業績を記念し、その遺志を現在のかたちで継承する人および団体を顕彰するものです。
同賞の対象は児童読物、大衆児童文学、劇作などで、これまで松谷みよ子氏、加古里子氏などの絵本作家や児童文学者の岡田淳氏などが受賞しています。
今回の受賞は、巖谷小波が関東大震災直後に子供向けに書いた戯曲「閻魔裁判鯰髯抜」を、関東大震災から100年になることを機に、漫画家しりあがり寿先生のキャラクターデザインにより、東京都慰霊協会が現代によみがえらせる形で展示用動画にしたことに対するものです。
東京都復興記念館1階映像コーナーで終日上映中ですので、ぜひお越しください。上映時間は約30分です。
10万人以上が亡くなった大災害からわずか1年後に子どもたちに向けて上演された「閻魔裁判鯰髯抜」は、悲嘆に押しつぶされそうな子供たちの心に何を残したか、想像しながらご覧いただけると幸いです。
原作の表紙(1924年9月発行)
動画のキャラクター大鯰の髯右衛門(デザイン、しりあがり寿先生)
動画「閻魔裁判鯰髯抜」のあらすじはこちらをご覧ください。【PDF形式:586KB】