東京都復興記念館では、関東大震災100年事業の一環として、関東大震災後の住宅供給を通じ、都市と郊外における新しい暮らし方を提案してきた「同潤会」の特別展を開催します。
大正12年(1923年)9月に発生した関東大震災では、倒潰や火災で市街地の建物の多くが失われました。約10万人が死亡したほか、住居焼失者も200万人に上ったとされています。まさに、住まいが生活を支え、人々が生きるために必須であることが再確認されます。仮暮らしを経て本格的に復興していくために快適な住宅は欠かせないものでした。
同潤会は、震災の翌年、大正13年(1924年)に国内外の義捐金1,000万円を元手に内務省の外郭団体として誕生します。
罹災者用住宅の供給をはじめ、被災障がい者の自立支援など社会事業も手掛けました。やがて新しい都市型住宅としての「アパートメント・ハウス」と、郊外に暮らし、都心で働く人を対象とした「分譲住宅」の供給を進めます。これらは今も私たちの住まい方の基本となっています。
今回展示は、神奈川大学建築学部の全面的協力により開催できました。会場では、内部まで精密に再現した同潤会分譲住宅の模型も展示します。
本特別展をご覧いただき、あらためて、都市の住まいと住環境を考えるきっかけにしていただければと思います。

期間:
令和5年5月2日(火)から令和5年8月27日(日)
場所:
都立横網町公園内、東京都復興記念館 2階企画展示コーナー(入場無料)
青山アパートメントの写真

青山アパートメント

分譲住宅(江古田分譲住宅)の写真

分譲住宅(江古田分譲住宅)

展示模型(佐々木家住宅)の写真

展示模型(佐々木家住宅)